2023年7月に開催された世界水泳福岡大会と、10月に開催されたマスターズ水泳福岡大会では、福岡市博多区のマリンメッセ福岡A館に仮設プールが設置されました。
なかには、この仮設プール自体「そもそもどうやって準備したのか?」が気になる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、マリンメッセ福岡の仮説プールをどうやって準備したのか?について、詳しく解説していきます!
マリンメッセ福岡の仮説プールはどうやって準備した?
マリンメッセ福岡の仮説プールは、約3ヶ月かけて設置されました。
ちなみに、メイン会場となるA館のプールは、
- 長さ50メートル
- 幅16メートル
- 深さは3メートル
- 水の使用量は4,000トン
- 設置数:約8,000席
であり、このプールに水を貯めるのには3日間もかかったそうです。一方、水球用にB館のプールも用意する必要があったのですが、こちらは
- 長さ35メートル
- 幅25メートル
- 深さは2メートル
- 水の使用量は1,800トン
であったそうです。このプールで使われた資材には東京オリンピックで使われたものも使われており、この大会後には福岡市の小学校で再利用されるなど、まさにSDGsと言えますね。
ちなみに、福岡市の公式HPでは「親子バックヤードツアー」と呼ばれる、建設の裏側がわかるツアーも開催されていました。
このツアーでは、参加すると競技観戦チケットもプレゼントされたそうです!
マリンメッセ福岡の仮説プール建設計画の時系列とは?
以下では、マリンメッセ福岡に仮説プールを設置した手順を、時系列を追って解説します。
計画立案(2022年11月~2023年2月)
福岡市、日本水泳連盟、プールメーカーなどが協議を重ね、「国際水泳連盟(FINA)の規定を満たす」コンセプトに基づいた仮設プールの設計図を作成しました。
また、設計図作成にあたっては、「限られたスペースを有効活用する」ことはもちろん、「予算内の中で安全性も考慮する」ことに注意されました。
建設費用は当初100億円を見込んでいたそうですが、新型コロナの影響で延期が重なったこともあり、結果として225億円になったそうです。
資材調達(2023年3月~5月)
プール本体、ろ過装置、温水装置など、必要な資材を国内外から調達し、大型トラック数十台を使用して、マリンメッセ福岡に搬入しました。搬入の様子は以下の通りで、ニュース番組でも特集されています。
元々マリンメッセ福岡に備わっている設備を含め、主に以下の設備に使われる資材が必要となったのです。
仮設プールの設置(2023年6月)
専門業者によって、マリンメッセ福岡A館の展示ホールに仮設プールが設置され、プール本体の設置に加え、更衣室、シャワー室、トイレなど上記の設備も設けられました。
ほかにもマリンメッセ福岡内だけではなく、福岡市早良区の「シーサイドももち海浜公園」にも、ハイダイビングの会場として女子20メートル、男子が27メートルの会場も建設されています。
来月2日から11日まで開催され、約200の国と地域から約2400人が参加する予定です。
ちなみに、Googleマップでマリンメッセ福岡の中を見ましたが、普段はこんなガラガラなんですね。
マリンメッセ福岡の仮説プールは今回が初めてじゃない?
実はマリンメッセ福岡に仮説プールを設置するのは、2023年が初めてではありません。
元々、2001年7月16日から29日まで福岡市で開催された第9回世界水泳選手権大会が初めて仮設プールで行われました。これはアジア初の開催であり、多くの記録が更新された歴史的な大会でした。
水泳はもちろん、飛込、アーティスティックスイミング、オープンウォータースイミング、水球など、様々な競技種目が実施されたのです。
あのイアン・ソープがメダルを獲った大会としても有名ですね。
マリンメッセ福岡の仮説プールはどうやって準備した?のまとめ
ここまで、マリンメッセ福岡の仮説プールはどうやって準備したのかや、準備にかかった時系列までご紹介しました。
仮説プールでもオリンピックができるのは、初めて知ったときは驚きでしたが、3ヶ月で準備ができることもさらに驚きですよね。