【裏話あり】ライオンキングの実写はどうやって撮影した？

2019年8月9日に、実写とアニメーションの境界線を越えた、全く新しいライオンキングの映画が日本で公開されました。まるで観客自身がサバンナに飛び込んだかのような臨場感あふれる映像は、世界中の観客を魅了しました。

一方、クオリティの高いフルCGとなっていましたが、なかには「どうやってアレを撮影しているのか？」と気になる人も多いのではないでしょうか？

そこで今回は、ライオンキングの実写は「どうやって」撮影されたのか？をわかりやすく解説していきます！

おぢさん

アニメ版も面白いですが、実写版はとにかく綺麗な映像に圧巻でしたね…！

ライオンキングの実写はどうやって撮影した？

実写版ライオンキングの撮影では、以下3つのテクニックを使って撮影されています。

スタッフはVRゴーグルを着用し、バーチャル空間でカメラを操作しながら撮影を行いました。まるで実際にサバンナにいるような感覚で撮影でき、従来の映画撮影では不可能だったようなダイナミックな映像を実現したのです。

VRゴーグル越しに見たサバンナの風景は、息をのむほど美しく、スタッフは撮影中に感動のあまり言葉を失うこともあったそうです。

監督は、VR技術を駆使して、動物たちの目線に合わせたカメラワークを実現しました。例えば、シンバが初めてプライドランドを見渡すシーンでは、彼の目線に合わせてカメラがゆっくりと上昇し、壮大な景色を映し出します。

動物たちの毛並み一本一本、皮膚、動きなど、細部までリアルに再現するために、最新のCG技術が使用されました。

実際の動物の動きを参考にしたアニメーションと、CGで作り出した背景を組み合わせることで、驚くほどリアルな映像を作り上げました。

具体的には以下のようなテクニックが使われています。

制作チームは、実際の動物の映像や動きを参考にしながら、CGIでリアルなライオンや他の動物のモデルを作成しました。

これには、動物の解剖学的な構造や動きを正確に再現するために、多くの映像資料や専門家の助言が利用されました。

動物たちの毛並みは、1本1本丁寧に描写されました。ライオンのたてがみは、風になびく様子までリアルに再現されています。

おぢさん

シンバの毛並みがふわっふわで触ってみたくなりましたね。

モデルが作成されると、リギングと呼ばれるプロセスが行われます。

リギングとは：リグ（モデリングした物体を動かす仕組み）を作ること

モデルに骨格や関節を追加し、動かすことができるようにする作業です。その後、アニメーターがキャラクターの動きや表情を作成し、リアルな挙動を再現しました。

ライオン・キングの物語は、アフリカのサバンナやジャングルなど、多くの異なる環境で展開されます。制作チームは、これらの環境をCGIで再現し、リアルな背景を作成しました。

これには、植物や地形、光の効果などが含まれます。

実写版では、リアルな動物の姿を持つキャラクターに声優が声を吹き込み、音楽が追加されました。声優は、CGIキャラクターの動きや表情に合わせて演技を行い、キャラクターに生命を吹き込みました。

俳優たちの動きをリアルタイムでCGキャラクターに反映させる「モーションキャプチャ技術」も使用されました。

俳優たちの演技とCGキャラクターの動きがシンクロすることで、より感情移入できる作品となりました。

俳優たちは、実際に動物になりきって演技したうえ、この技術によって、俳優たちの表情や感情までもがCGキャラクターに反映されました。

ディズニー史上初の超実写版ライオンキングは、撮影現場での裏話があります。

日本語吹き替え版・シンバ役の幼少期の声優を務めた熊谷さんは、実際に動物園へ行ってライオンの子供と触れ合いながら演技を練習しました。
字幕版にてティモンとプンバァの声優を務めたセス・ローゲンとビリー・アイクナーは、アドリブを加えたこともありました。
冒頭の太陽が登ってくるシーンは、ケニアの実際のサバンナでロケ撮影が行われました。サバンナのロケ撮影では、天候や動物たちの行動に左右されるため、撮影スケジュールが何度も変更されました。