ガソリンやプラスチック製品など、私たちの生活には石油が欠かせない存在となっています。一般的に、石油は化石燃料の代表格と言われています。
しかし、その石油はいったいどのようにしてできるのでしょうか。地中から掘り出すだけでできあがるものなのか、作られるプロセスが気になるところです。
そこで本記事では、石油の正体と作られる仕組み、どうやって採掘するかの流れについて解説します。
- 石油の歴史や由来に興味がある人
- エネルギー資源への理解を深めたい人
- 石油産業への就職を考えている人
この記事を読めば、石油の一生を理解でき、身近な資源への関心を高められます。
自分の庭から間違って石油がドバドバ出ないかなぁ…w
石油の正体とは?どうやってできる?
石油は現代文明を支える重要な資源といえますが、その正体を知る人は少ないのが実情です。ここでは石油の成り立ちから採掘の過程まで、くわしく解説します。
石油の正体
石油とは、地下の岩石の間隙を満たしている黒い粘ちょうな液体のことです。英語ではPetroleum(石の油)と呼ばれ、炭化水素を主成分とする天然の液体燃料です。
石油は様々な有機物が地中で熱とプレスを受けて作られますが、主な原料は古くプランクトン(浮遊生物)の死骸です。 これらが海底に堆積し、長い年月を経て化石燃料へと変わったのが石油なのです。
ろ過される場所
石油が生成されるのは、海底の地層ではなく陸地の地下です。海底で生まれた石油は、板れき運動などで陸地の地下に移動していきます。移動の過程で岩石の隙間を通り抜けることで、不純物がろ過されていきます。
この際の地質構造が重要です。石油は密度が軽いため、上に向かって移動する性質があります。地下の斜面や曲がり角で止まり、岩盤の隙間に蓄積されることで、いわゆる「油田」 となるのです。
石油はどうやって掘り起こされている?
では、どうやって地中の石油を採掘するのでしょうか。それには以下の過程が必要です。
- (1) 調査:まずは人工衛星や地震探査機によって、地下の油田を特定します。この際、岩石の密度や反射波を分析することで、油田の存在を確認します。
- (2) 掘削:確認された場所に、大きな掘削機を用いて直径20cm程度のストレートな縦穴を掘ります。この縦穴にパイプを入れ、10度程度の角度でいくつもの横穴を掘ります。
- (3) 汲み上げ:最後にポンプを使って地下の石油を汲み上げます。原油は熱を加えると流動性が高まるため、加熱して減圧することで地上に引き揚げられます。
この工程で得られる原油は、さらに精製されてガソリンやプラスチックの原料となります。
とくに、石油の埋蔵量は限られているため、より効率的な採掘技術が求められています。そこで、近年注目を集めているのが「水圧破砕法」です。
これは、地下に高圧の水を流し込み、岩盤に亀裂を生じさせる技術です。従来の方法だと採掘できない難しい場所の石油も、亀裂を生じさせることで回収できるようになります。
一方で水圧破砕法は、地下水の水質汚染や地殻変動の恐れがあり、環境問題への懸念も残されています。最新技術については、今後のさらなる検証が期待されるところです。
石油の具体的な採掘場所とは?
石油の主な産出国は中東地域で、世界の原油生産量の約3分の2を占めています。サウジアラビア、イラン、イラク、クウェートなどが有名です。また、ロシアやベネズエラ、米国なども主要な産出地です。
ただし産出量が多い場所は、必ずしも消費量が多いわけではありません。米国は自国で消費する石油のほとんどを輸入に頼っている状況です。将来的には、生産国と消費国のバランスが大きな課題になってくるでしょう。
石油の正体とは?どうやってできる?のまとめ
ここまで、石油の正体とは?から、どうやってできるかの実際の掘削方法までを紹介しました。
石油は長い年月を経て生まれた貴重な資源です。限りある資源を上手に活用しつつ、新しい採掘技術の開発にも目を向ける必要があります。そのためにも、石油の作られ方と採掘の流れをよく理解することが大切なのです。
管理人が小学校の頃はレギュラガソリン1リットル115円ほどだったので、今日の原油価格の高騰はかなり痛いです…なので、昔の値段に戻らないかと一縷の望みをかけつつ、気長に待つしかなさそうです。
石油原油国に行って、一度でいいからめちゃくちゃリッチな生活がしてみたいものです…!